生き方やテクノロジー、お金について語ります。

言い返せない私が、ようやく見つけた武器は「それもそうだね」でした

言い返せない私が、ようやく見つけた武器は「それもそうだね」でした

その場では、何も言い返せませんでした。

言われたことに納得したわけではありません。

ただ、強い言い方をされると、頭が真っ白になるのです。

そして夜、自室のパソコンの前で思い出します。

「ああ言えばよかった」

「あの言い方はないだろう」

もう終わった会話を、何度も再生してしまう。

私はこれを、40代の半ばまで繰り返してきました。

繊細な人間には、たぶん覚えのある夜だと思います。

今日は、その夜が減った話を書きます。

受け止める一言は、弱さではなく技術です

先に結論を書きます。

言い返せない人こそ、「受け止める一言」を持つと楽になります。

理由は、その一言が反論よりも強く場を収めるからです。

多くの言い合いは、内容ではなく扱われ方で燃え上がります。

否定されたと感じた瞬間に、人は身構えます。

逆に、いったん受け止められると、それ以上は攻めてきません。

つまり、反論しなくても止められるのです。

「それもそうだね」

たったこれだけで、押し合いが終わることがあります。

私は、口論そのものに向いていません

はっきり言って、私は言い争いが苦手です。

勝っても負けても、その日は消耗します。

たとえ正論で押し切れたとしても、後味が悪い。

相手の表情が、しばらく頭に残るのです。

音や気配に敏感な人には、この感覚が分かると思います。

だから私は、長いあいだ黙る側を選んできました。

でも、黙るのと受け止めるのは、まったく違います。

黙るのは、自分の中に飲み込むことです。

受け止めるのは、相手に一言返すことです。

飲み込むと夜に効いてきますが、返しておけば、その場で終わります。

## 白黒をつけたがる人の前で、消耗していました

決着をつけたがる人が、どこの職場にもいます。

曖昧なままにしておくのが苦手で、勝ち負けを決めたがるのです。

そういう相手と話すと、話題が何であれ、最後は押し合いになります。

以前の私は、その土俵に上がってしまっていました。

上がった時点で、繊細な人間は不利です。

声の大きさでも、押しの強さでも、勝てるはずがありません。

大事なのは、土俵に上がらないことでした。

避雷器は、雷に勝とうとしない

例えを、ひとつだけ。

設備には、避雷器という部品がついています。

雷が落ちたとき、真正面から受け止めるのではなく、大地へ逃がすための装置です。

避雷器そのものは、雷に勝っていません。

逃がしているだけです。

でも、あれがあるから設備は壊れずに、翌日も動きます。

会話も、たぶん同じです。

真正面から打ち合う人だけが強いのではありません。

受けて流せる人が、いちばん長く立っていられます。

「それもそうだね」は、降参ではありません

ここを勘違いすると、しんどくなります。

受け止めることと、同意することは違います。

「それもそうだね」と言っても、意見を変えたことにはなりません。

賛成もしていません。

ただ、あなたの見方はひとつの見方として受け取りました、と伝えているだけです。

自分の考えは、そのまま持っていていい。

押し付けないだけです。

心地よい人というのは、これができる人だと思います。

自分の意見はある。

でも、そこに固執していない。

決着をつけない、という選択

その場で答えを出さなければならない話は、思っているより少ないです。

設備の異常なら、すぐに判断します。

けれど、進め方の好みや価値観の違いは、決めなくていい。

「そういう見方もありますね」

そう言って、宙に浮かせたままにしておく。

これができるようになってから、夜の反芻がかなり減りました。

終わらせなかったのではありません。

終わらせる必要のない話だった、と気づいただけです。

AIに一度、吐き出してから返しています

最近は、AIも使っています。

言い返せなかった言葉を、そのまま打ち込んでみるのです。

誰にも見せない文章なので、遠慮はしません。

書き出してみると、不思議と落ち着きます。

そして翌日、相手にはこう返します。

「それもそうだね」

感情はAIの前で置いてきているので、静かに言えます。

内向的な人間にとって、これはかなり実用的な使い方です。

まとめ

– 言い返せなくていい。受け止める一言のほうが場は収まる
– 黙るのと受け止めるのは別物。飲み込むと夜に効いてくる
– 白黒をつけたがる人の土俵には、上がらない
– 「それもそうだね」は降参ではなく、受け取りましたの合図
– 決着をつけなくていい話は、思っているより多い

今日、うまく言い返せなかったとしても。

それは負けではありません。

受け身の取り方を知っている、というだけのことです。

#HSP #繊細さん #コミュニケーション #人間関係 #エッセイ

この記事をシェアする

記事一覧へ戻る

コメント Comments

コメント一覧

コメントはありません。

コメントする

CAPTCHA


トラックバックURL

https://sigoto-jinsei-tousi.com/%e8%a8%80%e3%81%84%e8%bf%94%e3%81%9b%e3%81%aa%e3%81%84%e7%a7%81%e3%81%8c%e3%80%81%e3%82%88%e3%81%86%e3%82%84%e3%81%8f%e8%a6%8b%e3%81%a4%e3%81%91%e3%81%9f%e6%ad%a6%e5%99%a8%e3%81%af%e3%80%8c%e3%81%9d/trackback/

関連記事 Relation Entry